エネルギー変換 第6週講義内容とレポート課題

 

本日の内容

1.チョッパ回路の原理

2.フリーホイーリングダイオード

3.チョッパ回路の電流解析

 

 

[講義内容]

2 DCMとPower Electronics

直流モータを駆動するためには,所望の電機子電流(トルク)と電圧(速度)に制御することが必要である。

一方,通常電力として供給される形態としては交流商用電源が一般であるので,交流電力から直流電力へ変換する【電力変換】回路が重要である。

本章では,パワーエレクトロニクス技術によって直流電力へ変換する回路構成と,その動作解析を行う。

 

2−1 チョッパ回路による直流電圧制御

(1)チョッパ回路の原理

【チョッパ回路とは】: 電圧一定の直流電源(バッテリーや整流回路など)から可変(大きさ[DCMのトルクや速度を規定する],符号[DCMの可逆運転を実現])直流電圧を供給する回路

 

【形式】: チョッパ回路(スイッチ1個:教科書図2−1)とHブリッジ回路(スイッチ4個:PWMチョッパ回路とも呼ぶ:教科書図2−2)

 

【動作】: 各回路の動作原理の説明

 

【電圧平均値】: 通電率α(0 <α< 1 :デューティファクタ)として

 V_C = αV_S, V_H = (2α ー 1)V_S  [Hブリッジは可逆運転可能]

 

(2)フリーホイーリングダイオード

実際の負荷(電機子回路)にはインダクタンス成分が含まれている(誘導負荷)

その場合,スイッチを急激にoffすると,インダクタンスの両端に発生する誘導電圧(電流がゼロになるまでの時間が短いほど大)がスイッチに印可される。

その電圧がスイッチの耐圧を越すと,スイッチの破損に繋がる。

 ⇒ 負荷と並列にフリーホイーリングダイオードを接続し,スイッチoff時に電流を還流させる。

 その結果,スイッチに印可される電圧は常に電源電圧以下に。電流は,負荷の時定数で減衰する。

 

(3)チョッパ回路の電流解析

チョッパ回路で,スイッチがオンのモードとオフのモードが一定周期(チョッパ周期)毎に繰り返され,電流の連続性がスイッチ前後で保持されて定常状態を形成しているとする。

その場合の各モード間の電流波形は,繰り返し初期値を考慮してラプラス変換により解析的に解くことができる。

解析式は,有限なチョッパ周期とインダクタンスに対して電流がリプル(脈動)を生じさせることを示している。

その脈動を抑制するためには,1)チョッパ周期を小さくする(チョッパ周波数を上げる),2)インダクタンスを大きくする(モータと直列にインダクタンスを挿入する),ことで実現可能である。

特に,インダクタンスの増加は電流の平滑作用に有効であることが示される。

 

 

[レポート課題]

1.チョッパ回路の電流解析において,教科書(2−8)〜(2−16)式の各式を導出せよ。そして,(2−17)式の定義に従って,(2−18)式電流脈動率εを導け。

 

2.教科書例題2−3